IE9ピン留め

美月雨流の「感じるな、考えろ。そして、平気で生きろ」

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2011年カルチャー総括座談会 【音楽(日本)】

〈2011年日本音楽アルバム20選(順不同)〉

さよならポニーテール『魔法のメロディ』
Her Ghost Friend『Her Ghost Friend』
ももいろクローバーZ『BATTLE AND ROMANCE』
AKB48『ここにいたこと』
坂本慎太郎『幻とのつきあい方』
細野晴臣『HoSoNoVa』
青葉市子『檻髪(おりがみ)』
安全地帯『安全地帯壱ⅩⅡ』
由紀さおり&ピンク・マルティーニ『1969』
PIZZICATO FIVE『11のとても悲しい歌』
サカナクション『DocumentaLy』
高橋優『リアルタイム・シンガーソングライター』
detune.『オワルゼンド』
オオルタイチ『Cosmic Coco,Singing for a Billion Imu’s Hearty Pi』
神聖かまってちゃん『8月32日へ』
きゃりーぱみゅぱみゅ『もしもし原宿』
東京女子流『鼓動の秘密』
Perfume『JPN』
南波志帆『水色ジェネレーション』
KANON『A New Story』





美月「とりあえず、さよポニから。あ、私クリスマスカード当選いたしました」
CHA「いいなあ、特典のやつでしょ? 本当に一枚一枚手書きなんだものねえ」
美月「あゆみんからプレゼントとしてペンギンをいただきました。なんのこっちゃと思われるかもしれないけど」
お嬢「さよポニはさ、みーちゃんが言ってた『相対性理論やユーミンよりも奥田民生とPUFFYだろう』って意見に賛同する」
美月「初音ミクやAKB的なるもの、それに『けいおん!』的なるものをぼんやりと吸収した民生さんが曲だけ書いて、イラスト好きのガールズバンドの子がプロデュースを引き受けて、声優志望の女の子三人集めて覆面バンド作った、みたいな感じだと勝手に定義してる」
CHA「詞も曲調も、相対性理論に比べると圧倒的に普遍的というかポップだよね」
美月「それでいて、いきものがかりとかよりも引っ掛かりが強い」
お嬢「あ、その流れでちょっと言っておきたいんだけどさ、いきものがかりをAKBとかエグザイルとかに対するカウンターとしての「良質の歌」として聴く行為って、すごく気持ち悪いじゃない」
美月「ああ、それは気持ち悪いね」
お嬢「でしょう? いや、別にそんな悪いものじゃないとは思うんだけどね、「良質なものを聴くワタシ」を気取るにしては薄すぎるでしょうっていう」
CHA「ヤマトディーバ問題、和製R&B問題ともつながってきそうな話だね。過剰なホンモノ信仰はそれはそれで鬱陶しいけど、中途半端な薄いホンモノ信仰も勿論鬱陶しい。
美月「そういう意味では、いきものがかりの褒められ方って映画で言えば佐々部清に近いのかもしれない。もちろん、佐々部清ほど醜悪な作品はないんだけど」
お嬢「一歩間違って、余計な説教とかが加わると、あっという間に佐々部清になるってこと。なんか、うまいことはじけないしね」
CHA「逆にファンモンとかあの辺りはさ、好きではないんだけど、なんか将来的に『戦争を知らない子供たち』みたいな、今聞くとちょっと恥ずかしい過去の甘酸っぱい想い出ソングみたいな形で、結構長く残りそうな気がする」
美月「自己啓発系の歌としては、いきものがかりよりよく出来てるんだと思う。いきものがかりはひょっとしたら、三輪車とか伝書鳩とかふきのとうとか、ああいう感じになってしまうかも」
お嬢「AKBと言えばの『ここにいたこと』も挙げておくけど、やっぱり語りたいのはシングルの『上からマリコ』の方でしょ?」
美月「当然。いやあ、PV良かったよね。『選ばれたんじゃない、選んだんだ』なんて篠田姐さんに言われたら、そりゃ気も身も引き締まるでしょ。ああいう歌、ないしPVをAKBの新曲として篠田姐さんが唄うことの意味は凄く大きいよ」
CHA「僕はあの曲、吉田拓郎とかまやつひろしの『シンシア』みたいに、マリコ様ファンの男性アーティストにカバーしてほしいな、なんて思った」
美月「斉藤和義とかに唄ってほしいね」
お嬢「AKBと同じくらい、ももクロについても語りたいでしょ? いや、私もそうなんだけど」
CHA「もちろん『BATTLE AND ROMANCE』は挙げておくんだけど、かまってちゃんとの対バンとか、春の一大事とかイベントの熱量がね」
美月「私は勝手にAKBはビートルズで、ももクロはストーンズという解釈をしてる」
お嬢「ああ、ももクロが不良なんだ(笑)」
美月「と言うか、単純なビジュアルとか、まあ振付的な表面性ではももクロがアイドルとして不良的なんだけど、売り方やら内容やらはAKBの方が不良的だと思うんだよね。ビートルズとストーンズも音楽性に関しては、そうだったと思う。ストーンズの方がむしろ、音楽的には過去の遺産をしっかり踏まえていて、スタイルが不良的だったって感じで、逆にビートルズはスーツなんか着てたけど、音楽的にはロックの歴史とかをガンガン蹂躙していたわけでね。まあ、両者とも中期以降は見た目も中身も不良化していくんだけど」
CHA「お互い意識しあっていてほしいよね。で、今年(2012年)の夏あたりで両者ぐっちゃぐっちゃにわけのわからない展開になってくれたら燃える」
お嬢「ビートルズとストーンズねえ、成程。じゃあ、早見あかりがブライアン・ジョーンズなんだ」
美月「死んでないけどね」
CHA「で、確かにAKBの中から一人くらい、ジョージ・ハリスンみたいにインド哲学とかにハマるのが出てきてもおかしくなさそう。それで、秋元康がしっかりそれを利用しそう」
美月「さしこあたりがインド哲学にハマって、それにファンやアンチがどう反応するか、そしてそれを踏まえて秋元さんがどう出てくるか……すごい気になる(笑)。ところで、わけのわからない展開と言えばさ、安全地帯が今年もなんかちょっと変だった」
CHA「もともと、ちっとも安全なグループなんかじゃないんだよね。玉置浩二がいる時点で」
美月「玉置さんは、もう岡村ちゃん(岡村靖幸)化してると思う。いや、いけないものに手を出したって意味じゃなく、音楽性、キャラクター性の話ね」
お嬢「長渕剛より遥かに強烈な存在だよね。NHKは早くドキュメントを作るべき」
CHA「今回の新譜の幅の広さを考えると、なんだか今後本当に何にでも手を出しそうな勢いがあって不気味なんだよね」
美月「初音ミクとデュエットする玉置浩二とか見たいね」
お嬢「遠くへ行ってしまいそうな玉置浩二はともかくとして、普通に良盤だったのを挙げると、細野さんの『HoSoNoVa』あたりかな。あとは由紀さおり?」
CHA「由紀さおりを紅白に出さなかったのはおかしいよね。NHK自体は凄く面白い番組が増えてるのに、紅白のスタッフはあかんよね」
美月「若手だと高橋優のアルバムが出たのが嬉しかった。これはなんだかんだうるさいこと言わずに、ストレートに聴いてもらえば伝わるでしょう。個人的にも応援したい人だし」
CHA「札幌で見かけたんだっけ」
美月「うん。ストリートライブでね。たぶん、高橋優だと思う」
お嬢「定かではないんだ」
美月「あと、青葉市子ね。ちょっと玄人筋からの人気が高くて敷居高そうな雰囲気があるのが気になるけど。南波志帆は心配ないと思うんだけど、青葉市子は閉じてしまう危険性があると思う」
CHA「普通に聴いてむらえればそれでいいと思うんだけどね。Her Ghost Friendだって、単純に聴いてもらえば、気に入る人はたくさんいると思うんだよね」
美月「Her Ghost Friendよかったよね!」
CHA「あ、食いついた(笑)」
美月「一曲目の『放課後のシソーラス』からがっしり心掴まれちゃったけど、二曲目の『はだしのぼうけん』がとにかく良い。単純に繰り返し聴きまくったアルバムはコレとさよポニとdetune.ときゃりぱみゅ」
お嬢「やっぱり、きゃりぱみゅ聴いてんのね」
美月「レディー・ガガより好きだよ。シングルでは、さっき言った通り『上からマリコ』と、あと金爆(ゴールデンボンバー)だね。聴いたっていうより、PVと合わせてだけど。それから、アルバム全体というわけではないんだけど、KANONの『仲間を求めて』のカバーはよく聴いた」
CHA「FF絡みのカバーは良かったね。ただ、対談写真の植松さん(植松伸夫)がちょっと太ってたのが気になる」
お嬢「『スブタにパイナップル』もよく聴いたんでしょ?」
美月「それは、ドラマの時に話します」
CHA「Perfumeの『JPN』はどう?」
美月「Perfumeっていうより、中田ヤスタカがマジだったね」
お嬢「アルバムの統一感には欠けるものね」
CHA「確かに、ちょっとマジすぎて置いていかれてる感はあった。それだけ、一曲一曲の濃度は濃いんだけど」
美月「ところでね、ミッツ・マングローブのギャル演歌批判について、ちょっと話しておきたいんだよね」
CHA「ああ、『会いたい』とかばっかりだみたいな発言だっけ」
美月「だいたい、そんな感じだったと思う。たださ、これ前から言ってるんだけど、あそこで歌われる『会いたい』とい言葉は現代的なニュアンスがどうやこうやとかの話とか、あるいは個別の楽曲の支持不支持はともかくとして、昔だって一緒じゃないかって思うんだよね。だからこそ、あの辺の楽曲がギャル演歌と呼ばれるわけだし」
CHA「確かにね。普通に今も昔もユニークで売れてる曲もあれば、様式美的な歌謡曲もあるわけで」
美月「たとえばさ、カーナビーツの『好きさ好きさ好きさ』、まあ原曲はゾンビーズだけど、これの詞なんて、西野カナ以上に単純で短絡的でしょう。かといって『バン・バン・バン』みたいなノリ優先の楽曲でもないし」
お嬢「情念系の演歌なんてさ、くどい言い回しをしてるだけで、言ってることは今の『会いたい』系ソングと変わらないものね。私もミッツに関しては、あの発言でちょっとがっかりしたところがある」
美月「そんな短絡的な批判をしている暇があったら、由紀さおりとピンク・マルティーニのアルバムをもっと宣伝してやればいいのにって思う」
CHA「最後にかまってちゃんについてちょっと話しておきたんだけど、これもまた楽曲単体よりもAKBやさよポニ同様、その背後のものと併せて楽しむべきものだと基本的には思うんだけど、今回のアルバムは一番単独で楽しめるものだったんじゃないかと思うね」
お嬢「うん、アルバム良かったと思う」
美月「でも、やっぱり一回もライヴに行ってないから、ちょっと語りにくいんだよね。PC壊れてて動画さえ見れてないし。見れるようになったら『上からマリコ』ばっかり見ちゃったし」
お嬢「そういえば、斉藤和義のアルバムは挙げてないね」
美月「音楽自体は良かったんだけどね。ちょっと『全部ウソだったんだぜ』とその後の状況もあって、アンビバレントな印象になっちゃってるんだよね。斉藤和義個人にそこまで非はないと思うんだけど」
CHA「震災支援で言えば、泉谷さんの方が遥かに素晴らしい活動をしてたしね」
美月「チャッピー(泉谷しげるのかつてのあだ名。泉谷さんに絶対似合わないあだ名をつけようとミュージシャン仲間が命名したらしい)は漢だね。清志郎さんの残したものは、ヒステリックで無邪気な反原発騒ぎだけになってしまったのかって落ち込みそうになってたところを、ちゃんとこの人が救ってくれた」
お嬢「じゃあ、MVPは泉谷さんってことで」
CHA「あとはエガちゃんね。音楽家じゃないけど」

(了)
# by kangaeru-miu | 2012-01-30 22:49 | 年間カルチャー座談会 | Comments(0)

2011年カルチャー総括座談会 【音楽(海外)】

〈2011年海外音楽アルバム20選(順不同)〉

ボン・イヴェール『ボン・イヴェール』
ジェイムス・ブレイク『ジェイムス・ブレイク』
アデル『21』
ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ『ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ』
メイヤー・ホーソーン『ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ』
ティナリウェン『タッシリ』
フン・タン『夢の成る木』
マンヴィエル+シュアレズ『タンデム』
ジョアンナ・ウォン『バーニーの大冒険』
チャン・ギハと顔たち『チャン・ギハと顔たち』
透明雑誌『僕たちのソウル・ミュージック』
デヴィッド・リンチ『Crazy Clown Time』
レディー・ガガ『ボーン・ディス・ウェイ』
タイショーン・ソーリー『Oblique‐1』
アジズ・サハマウイ『グナワ大学』
Nicolas Jaar『Space Is Only Noise』
ブッゲ・ヴェッセルトフト&ヘンリク・シュワルツ『デュオ』
2Cellos『2Cellos』
ザ・ヴァクシーンズ『ワット・ディジュー・エクスペクト・フロム・ザ・ヴァクシーンズ?』
PJハーヴェイ『レット・イングランド・シェイク』




美月「とりあえずジェイムス・ブレイクの話から。なんとか柴那典さんが言うように、ジェイムス・ブレイクを自意識系でも音響系でもない切り口で位置づけられないかを話し合いたい」
お嬢「単純に2011年の洋楽アルバムなら、私はジェイムス・ブレイクが一番だと思う。一番とはいかなくても、たぶん二人とも上位に挙げるでしょ?」
美月「上位に挙げてるからこそ、『とりあえずジェイムス・ブレイク』なんて風に語りだしたわけだしね」
CHA「僕もジェイムス・ブレイクは確実にベスト3に入れる」
美月「ジェイムス・ブレイクはもっと広く伝わるように語らないとダメだよね。いっそスヌーザーとかそっち系の人たちはジェイムス・ブレイクについて語るの禁止にした方がいいくらい。全部、ナタリーに任せるべきじゃないのかな」
お嬢「うん。まあ、スヌーザーってもう空回り雑誌以外の何物でもないでしょう。スヌーザーに頼らなくたってあそこで紹介される音楽は探そうと思えば探せるわけだし。それに、別にダブステップがどうのとかダウンテンポがどうのとかどうでもいいと思う。いっそ、新しい癒し系とかそういう括りで紹介してもいいんじゃないの?」
美月「それはちょっとわかる。エイフェックス・ツインだって「Flim.」とか「Girl/Boy Song」なら『feel』とか『image』とかの癒し系コンピに入っていたっておかしくなかったわけじゃない」
CHA「クラプトンだって癒し系コンピに入ってたしね」
美月「うん。小難しいこと言ってあやつらだけのものにしておくよりは、心地よい音楽の一つとして聴いてもらっていいと思う。どうしても、音楽性とかの話もしたいなら、いわゆるあの辺の人たちに語らせるより『とくダネ』で小倉さんに語ってもらう方がいい」
お嬢「ただ、ジェイムス・ブレイクだけじゃなく、ダブステップって癒し系というかスピリチュアル系というか、まあそういう感じでとらえられてるけど、本場では違うんでしょ?」
美月「そうみたいだね。確かみんなヘッドバンギングしてるとか……」
CHA「ダブステップはそういう音楽で、ジェイムス・ブレイクはそれに対するオルタナティブなんじゃなかったっけ」
お嬢「とにかく、そんな狭いものじゃないと」
美月「大きくもないけど狭くもない、って感じかな」
CHA「ところで、ジェイムス・ブレイクに“傷”ってあるの?」
お嬢「傷?」
CHA「いや、自意識系で語る場合に傷はつきものでしょ。ニルヴァーナしかり浜崎あゆみしかり」
お嬢「ああ、その傷ね。(笑)をつけたくなるような傷のことね」
CHA「いや、別にカート・コバーンの物語自体に(笑)をつけるともりはないけど」
美月「なくていいと思うよ。というか、傷なんて探せばいくらでも出てきちゃうものでしょう。今更そんなものをロックの救世主の根源みたいに言われてもねえ……」
CHA「いや、僕もなくていいし、ジェイムス・ブレイクにそんな話を期待しないし、たとえそんな話を彼がしていたのだとしても、どうでもいいんだけど、批評側の道具として使われてるのかなあ、って」
お嬢「どうだろう。もう一昨年くらいから、そのテの雑誌なんて真面目に読んでないからわからない」
美月「まあ、それも探せばあるんでしょ? それだけのことだと思うよ」
お嬢「あと、単純に広く宣伝するという意味では、ほら、ジェイムス・ブレイクってイケメンと言えないこともないわけじゃない」
CHA「草食ボンクラ系イケメンって感じだよね」
お嬢「そうそう。ほら、単純に草食系とかあっさり系のイケメンってのは、日本にも海外にもそこそこ存在してるわけじゃん。きっと向井理もそうだしキム・ヒョンジュンあたりもそうかもしれない。でも、草食ボンクラ系イケメンってなかなかいないと思う。なおかつ、属性がミュージシャンっていうのは」
美月「福山雅治がラジオとかで絶賛してくれたら嬉しいよね。ひょっとして、もうしてる?」
CHA「いや、わからない。なんせ、うちはラジオの電波が届かないからね」
美月「うちもそうなんだよね。一応、今度『福山雅治、ジェイムス・ブレイク』で検索して調べてみるけど」
お嬢「いっそ、きゃりぱみゅとかと一緒くたにして紹介してほしいんだよね」
美月「主に宣伝方法みたいな話になっちゃったけど、それくらい広まってほしいということで」
CHA「ジェイムス・ブレイク絡みで言えばボン・イヴェールもベスト3候補かな」
お嬢「ボン・イヴェールは売り方から在り方まで含めてとっても現代的だよね。逆に言えば今までのようなインディーズの在り方は海外でも通用しないってことの象徴でもあるのかな」
CHA「わかり易いカウンター幻想なんて、ミュージシャンの側もリスナーの側も、きっとそれがないと自分の好きな音楽に自信が持てないような層くらいしかもう抱いてないと思う。それこそスヌーザー系みたいな」
美月「もちろん、単純に楽曲の良さ、ヴォーカルの良さってのはあるけど、ビデオ付のデラックス・エディションのデジタル配信とか、インディーズであることに胡坐をかかない、それでいてインディーズだからできることをやる姿勢は、日本で言えばさよポニに近いんだろうね」
お嬢「ああ、さよポ二(笑)」
美月「さよポ二に関しては、邦楽の時に熱く語りましょう。まあ、私は元々シガー・ロスとか、このテの音は好きだからね。当然、ボン・イヴェールも上位に入ってくるよ」
CHA「さすがに日本の幻想浮遊系よりも地肩が強いって感じがあるよね。幻想浮遊系自体は嫌いじゃないけど」
お嬢「さっき、キム・ヒョンジュンの名前を出したからってわけじゃないけど、チャン・ギハと顔たち、それからこれは台湾だけど透明雑誌なんかはどう?」
美月「いいと思うよ。特に透明雑誌ね。ただ、台湾版ナンバーガールとかって紹介されてるけど、正直この紹介の仕方はうっとうしい」
CHA「チャン・ギハと顔たちって、ルックスも悪くないと思うから、普通に韓流の一環として紹介されてもいいと思うんだけど」
お嬢「韓流の一環にするにはアクが強すぎるんでしょ?」
美月「日本のかつてのバンドブームで言えばユニコーンみたいな位置なのかもしれない。あくまで、ジュンスカよりはユニコーンって感じだけど」
CHA「でも、モンゴルのロックとか崔健並みにアクが強いかって言ったらそうではないわけでしょ」
お嬢「まあねえ。せめて、アジアカルチャー番組とかの小さいコーナーで紹介してくれたいいんだけどね。そこまでの余裕はないのかなあ」
美月「アジア勢って言えば、フン・タンの『夢の成る木』とジョアンナ・ウォンの『バーニーの大冒険』も20選には入れたい。コア音楽好きが褒めそうな感じがするのが欠点と言えば欠点だけど」
CHA「『バーニーの大冒険』はジャケットも良かったね。マザーグース的というかなんというか」
美月「あと、これも挙げておきたい。マンヴィエル+シュアレズの『タンデム』」
お嬢「みーちゃん、ああいうの好きだよねえ」
CHA「これも、ジャケットがいいね。すっとぼけてて」
美月「内容もなんとなくすっとぼけてる。遊び心なんて陳腐な言い方はしたくないけど、大切な要素だよね」
お嬢「したくない言い方と言えば、良質ってのもあるけど、たとえばアデルとか」
CHA「アデルは良いんだけどねえ……ちょっと、あまりにも大人の音楽って感じが鼻につかないでもない」
美月「まあ、20選には入れておくべきだとは思うよ。あとは、ちょっと驚きというか、安心したと言ってもいいのが、ノエル・ギャラガーとメイヤー・ホーソーンが良盤だったこと」
お嬢「メイヤーはルックスもいい。音楽性も含めて2010年代に紛れ込んだバディ・ホリーって感じ。ハロルド・ロイドでもいいけど」
CHA「驚きって言えば、デヴィッド・リンチ」
美月「ああ、なぜかここに来てのミュージシャンデビューね」
CHA「これがまたいかにもリンチの頭ん中みたいな音楽でね。たぶん、どこの年間ベストからも漏れている気がするから、僕らは挙げておこうよ」
お嬢「ルックスのことばっかり言って悪いけど、その点でもっと話題になって良かったと思うのが2Cellos。内容もチェロでロックカバーっていう分かりやすい攻撃的クラシックなわけで、もっとメジャーな宣伝法に力入れてほしかった。予算とかいろいろあるのかもしれないけど」
CHA「もし、予算は十分なのに、そういう努力をしていないのだとしたら、海の向こうのホンモノの音楽、それを知ってるオレ、みたいな感覚がやっぱり邪魔をしてるのかな」
お嬢「熱っぽいその筋のライターの文章とか読むと、音楽聴く気なくなるもの」
美月「ジャズ系から挙げようという声がほとんどあがらないのも、きっとジャズファンにそういうクズが多いからだろうね。タイショーン・ソーリーくらいは挙げておこうとは思うけど」
CHA「今までで一番ジャズっぽいっていうのが気になるけどね」
美月「悪いことではないはずなんだけど、それによって気持ち良くない人たちの賞賛が増えるのだとしたら、嫌だね」
CHA「結局、洋楽の問題点って、洋楽そのものじゃなくて、日本における洋楽の消費のされ方の問題だって話に集約されていきそうだけど」
美月「だからさ、こんなのもありますよ、気が向いたら試聴してみてくださいね、ってリストだけ挙げておいてさ、余計な輩には黙っていてもらうのが一番いいと思うよ」
お嬢「余計な輩の声なんて、そもそも一般の人には聞こえてないとは思うけど、でも、震災以降のデマを見ると、怪しい情報を言うやつほど声がでかいって問題もあるからね。どう広めるかを考えると同時に、そういった人たちの声をどう消していくかを考えてみてもいいかもしれない。もっと売りたいならね」

(了)
# by kangaeru-miu | 2012-01-30 22:47 | 年間カルチャー座談会 | Comments(0)

2011年カルチャー総括座談会 【序文】

[参加者]
美月(美月雨流).......作家・批評家志望(単なるワナビー)
CHA .......漫画原作志望(単なるワナビー)
お嬢 .......法の人(モノホン)

 1月中旬に毎年恒例となった仲間内での年間カルチャー総括座談会を行いました。今回は昨年の12月頭に私が北海道へ拠点を移したこともあって、正月に少し遅れて地元に帰省したお嬢と地元に根を張ったままの漫画原作志望の同級生・CHA氏と私という少数精鋭での座談会となりました(とはいっても、毎回せいぜい4、5名なので、大して変わらないのですが)。

 今回からは、座談会で語られた内容を文字起こしして掲載します。
 その代わり、ベスト20ではなく、ただ「20選」とし、全ジャンルとも作品に順位は付けていません。そして、【その他書籍】という部門を新たに設けました(小説・漫画以外の書籍。エッセイ、批評など)。
 【音楽(海外)】、【音楽(日本)】、【映画(海外)】、【映画(日本)】、【小説】、【漫画】、【テレビドラマ】、【テレビアニメ(OVA含)】、【ゲーム】、【テレビバラエティ】、【その他書籍】計11部門の座談会の様子を明日から2部門ずつ掲載します。
 うっとうしいと感じる方は、今のうちに私の日記が表示されないよう設定するなどしておいてください。それでは。
# by kangaeru-miu | 2012-01-29 22:15 | 年間カルチャー座談会 | Comments(0)

非敏感撲滅運動促進強化期間

 私は工事現場の音がうるさいとはあまり思わない。正確に言うと、うるさいにはうるさいのだが、集中力を乱されることはない。エイフェックス・ツインの新曲だと思えば、面白く聴くことさえできる。また、音楽によって気が散るということもあまりない(音量の問題は別として)。稀に気が散るようなものもあるが、基本的には歌ありだろうが歌なしだろうが、それによって気が散ることはあまりない。
 ゆえに、店内に鳴る音楽を理由に、コンビニがうるさいと思ったことはあまりないのだが、それを理由として「コンビニがうるさい」と感じる人の気持ちも分からないではない。
 というのも、私は歌や掛け声(これも音量の問題は別にして)以外で、人間の声が雑多に重なっているのがうるさくて仕方ないのだ。たとえば、廃品回収の車が流すアナウンスと選挙カー、それに焼き芋屋なんかが同時に近くに来たりしたら、3車すべてにダイナマイトを投げ込んで木端微塵にしたくなる。
 また、テレビの議論系番組もその点から、ほとんど見ることはない。話される内容以前に、相手の声を遮って喚き散らすというシーンが多いからである。遮られた相手が一度黙る(良い気分ではないだろうが)ような場であれば、まあ見ていられないことはないのだが、遮る側も遮られた側も話をうやめず、更にそれに同調する者やら反対する者やら進行しようとする者やらが入り乱れたりすると、しまいには激しい頭痛に見舞われるので、すぐにチャンネルを替える。『朝まで生テレビ』ややしきたかじんの番組はこの典型なので、基本的に見ないようにしているし(見たところで大して役に立たないから良いのだが)。
 また、居酒屋を中心とした飲食店全般も、飛び交うオーダーと客のさまざまな会話音が重なって耐えられない。映画学校時代、居酒屋で脚本会議などをやらされたことが多々あるが、どうしてあんな環境で話し合えるのかいまだに理解できない。
 気にしなければいいと言う奴がいるが、気になるのだからどうしようもない。そんなことで気が散るのは、集中力がないからだと言う奴がいるが、勝手な理屈だと思う。こちらも勝手な理屈を言えば、そういうのが気にならない奴は集中力があるのではなく、単に鈍感なだけなのではないか。
 さまぁ~ずの大竹さんが言っていた「非敏感」の問題の一例だと言えるだろう。

 そもそも、私は今回のことに限らず「気にしなければいい」というのは、まったく解決策になっていないと思う。そういったことで悩んでいる人は、基本的に「どうしても気になってしまう」から悩んでいるわけで、せめて「こうしたら気にならなくなる」くらいは言ってくれないと、助言にはならないし、中には自分がその人が「気になること」をやっている側であるがゆえに、集中力がないだの心が狭いだのと言って、自身が完全なマナー違反である場合さえ非を認めようとしなかったりする。迷惑な酒呑みやがさつな人間に多い。

 私が、特にテレビドラマ版の『ガリレオ』が好きなのは、あの呆れるほどかっこいい福山雅治が湯川学というキャラを演じ、がさつで無神経で短絡的な人間たちを理屈でこてんぱんにしていく様が痛快だからなのだが、大半は「湯川先生、めんどくせえww」といった感じで見ているのかもしれない。
 『古畑任三郎』の第3シリーズで、田中美佐子演じるがさつな女流碁士が神経質な夫を殺す話があったが、私だってあんながさつな女がそばにいたら、あの夫以上にいろいろ指摘すると思うので、殺された夫役の小日向文世にとても同情したものである。


 必要があって、G・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』を再読しているのだが、こういった長い一族ものの本は、冒頭に家系図や詳細な人物紹介が載っているのだけど、いつでもページをめくらずに確認できるように、本の一部ではなくカードや単体の用紙で付録にしてくれるようにしてくれたら良いと思うのだが、きっとがさつな人間は失くしてしまうから、いつまでも1ページ目とかに書かれたままなのだろう(まあ、仕方ないから、いつもコピーを用意するのだけど)。もっとも、さらに度を越したがさつ人間は、本自体を失くすのだろうけど(たとえ、『百年の孤独』のような厚めの本でも奴らは平気で紛失するのである。しかも、大して蔵書なんかないくせに)。
# by kangaeru-miu | 2012-01-28 21:11 | 雑記 | Comments(0)

「火のないところに煙はたたない」(by.放火魔)

 つぶやき散らかしたことのまとめ。


 Facebookを始めてみたんだが、大まかな使い方を理解するまでに、きっと2、3カ月はかかると思う。美月雨流の名前で潜伏しています。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 「僕はとにかく日本の野球が嫌いなんだよ。だから好きな選手は全員早くメジャーに行ってほしいんだよね。そうすれば、心置無く彼らの活躍を観戦することができる。まあ、嫌いな選手が行ってしまう場合もあるけど。いや、ダルビッシュは嫌いじゃないよ。嫌いなのはいわku……いや、やめとこう」

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 「分かりやすくて面白いものは、一概に悪いとは言わないけど、演出家として大人の鑑賞に耐えうる作品を目指してるなら、面白くないけれど大切なことを面白く演出してみたら? まあ、ここで言う大人ってのが分かりやすくて面白いものしか理解できない人のことを言うのなら話は別だけど。でも、だったらそんな大人(笑)たちに、大作映画やバラエティ番組を馬鹿にする資格はないでしょうね」

 本当に大人な演出家なら、坂本龍馬より徳川慶勝を。無邪気な反原発よりリスク比較などをしっかり科学的に検証したうえでの活動を面白く演出してみろよ、と。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 「火のないところに煙はたたないって言ってる奴の大半は放火魔だから」

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 「放射性物質を含む焼却灰の埋め立てに望ましいもクソもあるか」とか言い出すバカが出てきそうで嫌だなあ。勿論、埋め立てにゃならん事態になったのは望ましいことじゃないけど、出てしまったものを最善の方法で処理することを望ましいと言うことにまで文句言う必要はないだろう。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 ホラー嫌い、流血嫌いの人でもアメリカン・ホラーに関するドキュメンタリー『アメリカン・ナイトメア』だけは観ておいた方が良い。むしろ『アメリカン・ナイトメア』さえ観ておけば、無理にホラー映画を観る必要もない。

 今度、仲間内でホラー映画座談会やる予定。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 ロバート・ネルソンの『この西瓜野郎』は、何度観てもあきない妙ちきりんな魅力がある。ライヒの音楽がまたすっとぼけていて素晴らしい。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 貝木泥舟は実写化するなら升毅がいいと思う。

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 ザ・リガニーズの「海は恋してる」は恥ずかしいを通り越しておぞましい。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 北海道の田舎は隣の家が1キロ以上先だったりするので、いくら「雪かきハイ」に陥っても隣家までやろうという気分にはならない。ただし、田舎は田舎で重機による雪かきというのがあり、そうなると1キロ先どころか、その地域一体を一人で除雪し尽くしたりする。うちの隣の牧場主の方がそうである。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 動物の異常行動なんて調べればしょっちゅう起きているもので、それと掛け合わせて地震の噂を信じるのも阿呆臭い気はするが、もっと阿呆臭いのはそれだけ心配しながら「地震がくる」という噂を聞いてから備えを始めている人の存在。備えくらい常にしておけよ。

 ―――――――――――――――――――――――――――――― 

 「無気力スイッチ」と「恋愛サーキュレーション」と「凶気の桜」を混ぜ込んで口ずさむのにほんの少しハマッています。

 ――――――――――――――――――――――――――――――
 
 玉置浩二の「田園」は英語詞にしてブルース・スプリングスティーンが唄ったらカッコいいんじゃないかと思う。

 ――――――――――――――――――――――――――――――
 
 「さしこってどことなく辛酸なめ子みたいな雰囲気あるよね」
# by kangaeru-miu | 2012-01-26 20:33 | 雑記 | Comments(0)
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美月雨流(みづきうりゅう)の無益雑文


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